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日本人の10人に1人が片頭痛

 

 「今日は久しぶりの休日で彼とドライブの予定。たまっている仕事も昨日遅くまでかかったけど片付けたし、これで安心して楽しめる!とルンルンで朝食の準備をしていたら、右の目の奥がジーンと痛んできて、チカチカ光が見え始めました。これはまずいと思っていたら、しばらくして右のこめかみあたりがズキズキとまるで心臓が頭の中にやってきたように痛み出し、気分が悪くなって吐きました。部屋を暗くして三時間くらい眠ったらよくなりましたが、約束の時間に遅れて彼に怒られました。星占いでは最低、最悪の日とありました。ラッキーカラーの白い服を選んだのに、どういうことよー。」これは架空のブログのページですが、忙しい毎日から開放されたときに片頭痛が起きるというご経験をしておられる方も多いのではないでしょうか?

 片頭痛は日本人の約十人に一人が悩まされているといわれています。女性は男性の四倍で、思春期のころから六十歳くらいまでの広い年齢に見られますが、その中で二十歳代と三十歳代は一番症状が強く出ます。

 片頭痛はある日ぱっと治るということはなく、基本的には一生付き合わなければなりません。しっかり勉強して自分の片頭痛のクセを知っておけばかなり楽になります。ただ、うれしいことに歳を重ねてくると片頭痛の頻度は下がってきます。「片頭痛としわは反比例する」と昔から言われています。歳をとると血管が動脈硬化で硬くなりますので、反動で膨らもうとしても血管が膨らまなくなるためと考えられています。これは喜んでよいのか、悲しんでよいのか分かりませんね。世界的な統計では七十才を過ぎても片頭痛がまだ出る人は脳梗塞を起こす頻度が低い事(すなわち血管が若いという意味)が分かっています。

 

両側でも「片」頭痛

 

ズキズキと脈拍のように脈打つ頭痛が頭の片側に偏って起こることが片頭痛の特徴です。頭痛は多いときで週に一から二回、平均的には月に一~二回。少なくて年に数回程度起こります。

 約四割の人が、頭の両側が痛くなりますが、その場合でも「片」頭痛と言います。昔は「偏頭痛」と書かれていました。これは頭痛が毎日同じように起きるのではなく、ある一定期間に頭痛が集中して起きる、すなわち「偏って」起こることから名前がつけられていました。「片頭痛」よりも「偏頭痛」のほうが頭痛の性格をよく表しています。したがって、頭痛が両方だから片頭痛でないとはいえないことをまず覚えておいてください。

 痛む場所は、こめかみから目の辺りが多く、比較的急速に強くなってゆきます。いったん頭痛が起きると痛みは四時間から長い場合は三日間も続きます。体を動かしたり、力むと痛みがひどくなるのでじっと横になって嵐が過ぎるのを待つという状態になります。その反対に頭痛のもうひとつの横綱である緊張型頭痛は体を動かすと楽になります。

 『繰り返す』『ズッキンズッキンと脈打つ』『吐き気がする』は片頭痛です。

 

片頭痛の前兆

 

 五人に一人の人は本格的な片頭痛の発作が来る前に、前兆と呼ばれる症状を経験しています。

 一番有名な片頭痛の前兆は閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ばれるもので、頭痛が起こる前に目の前に星やガラスの破片のようなチカチカした光が現れて、これがだんだん大きくなって、見えにくくなります。人によってはモザイク模様だったり、水面に光が反射するような感覚だったりします。

 閃輝暗点は十~二十才代までで中年以降はあまり出なくなります。前兆の時には目が見えにくくなりますが、そのまま失明してしまうということはありません。ただし、運転中にこの発作が起こったときは、危険ですのですぐに停車してください。

 また人によっては指が電信柱のように伸びたり、人がろくろ首のように見えたりすることがあります(錯覚発作)。

 後述するように片頭痛はセロトニンが血管を収縮させることで始まりますが、収縮する血管が視覚に関係しているところに起こるとこのような症状が出ます。このほかにも手足を動かす脳を栄養する血管に起こると手足の動きが悪くなります(片麻痺型片頭痛)。眼球を動かすところの血管ですと、ものが二重に見えます(眼筋麻痺型片頭痛)。体のバランスをとるところの血管ではめまいやふらつきが起きます(脳底型片頭痛)。

 以上のようなハッキリとした神経症状を示すものだけではなく、なんとなく体調がおかしいというハッキリしない前兆もあります。比較的多いのは首筋や肩が張ってきます。普通の肩こりはマッサージをすると軽くなるのですが、片頭痛の前兆として起こるものはマッサージをすると返って悪くなりますので、ご注意ください。

 そのほかに生あくびが出る。なんとなく頭痛が起きそうな気がする。やる気がなくなる。眠気がする。耳が詰まったような感じがする。便が柔らかくなったり、下痢をしたりする。おなかが少し痛くなる。など全身に広範囲に影響を及ぼしますので、単なる頭痛というよりは、全身病と思ったほうが良いでしょう。

 人によってそのパターンが違いますが、何回も経験すると「これは必ず頭痛がくるぞ」と確実に予言が当たるようになります。

 

 

犯人はセロトニン

 

 片頭痛は何らかの原因で血小板からセロトニンという血管収縮作用がある物質が血液中に放出されることから始まります。蜂に刺されると転げまわるほどの痛みがありますが、これは同じセロトニンが起こす痛みです。この時に縮む血管の場所により、前述したいろんな前兆症状が起こります。

 セロトニンの影響で血管周辺にある三叉神経から痛みを引き起こすサブスタンスPという物質が放出され、軽い炎症がおき、痛みに敏感になります。

 このような間にも血液は流れていますので、セロトニンがどんどん洗い流されて、濃度が薄くなります。そうなると血管を縮めていたものがなくなるので、血管が拡がりますが、このとき反動が起きて、元の幅よりも拡がって拍動します。この拍動を過敏になった周囲の神経が感知して、ズキズキと脈打つような頭痛となるのです。

 以上の説明は血管が原因と考えるものですが、神経の異常を原因とする考えもあります。すなわち脳の特定の部位に神経活動の興奮と抑制が起こり、それが波紋のように周辺の脳に伝わり広がってゆきます。これが三叉神経を刺激して片頭痛が起きると考えるものです。

 

なぜ女性に多いのか?

 

 片頭痛は女性が男性の四倍も多いため、頭痛薬の宣伝には必ず女優さんが登場します。これは女性ホルモン(エストロゲン)が脳の血管の緊張を調整しているからです。生理の前後はエストロゲンが急激に変化し、血管の緊張の程度が変わるために片頭痛がおきやすく、片頭痛は思春期前までは男の子の方に多いのですが、初潮以後は女性ホルモンの影響で女性の患者が急激に増えてきます。

 生理に関連して起こる片頭痛は生理予定日の二~三日前から鎮痛薬を飲み始め一週間くらい続けたり、生理中でも規則的な運動をし、十分な睡眠と規則的な食事を心がけることでかなり軽くなります。

 妊娠中はエストロゲンが高値のまま安定するために、頭痛が軽くなります。昔のようにたくさんの子供を産んだお母さんは、経験的にこのことを知っていて、頭痛が軽くなって妊娠が分かる人もいたようです。

 程度が軽くなるといっても妊娠中に片頭痛がまったくおきなくなるということではありません。その時は赤ちゃんのことを考えてできるだけ薬を飲まない方法を試みてください。

 例えばリラックスをする。十分な睡眠をとったり、頭を冷やしたり、カフェインの入った飲み物を飲むようなことです。一般的にアセトアミノフェンは赤ちゃんに対する危険性は少ないといわれていますが、やはり飲まないほうが良いことに変わりはありません。特に予防的に飲むのは避けましょう。

 産後に生理が始まると片頭痛も始まります。しかし生む前と比べて赤ちゃんの育児ストレスや、睡眠不足のため頭痛がひどくなる場合が多くなります。

 更年期には卵巣の働きが低下し、生理が不順となりやがては閉経します。その時におなじみの更年期障害(ほてり、のぼせ、発汗など)がおきますが、中には頭痛を感じる人もあります。この時期の乗り越え方については第六章に書いてありますので、参考にしてください。閉経後はエストロゲンが出ないために、頭痛も軽くなってゆきます。

 

片頭痛と性格

 

 「人生いろいろ」ですが、片頭痛の方はある程度共通の性格を持っています。それはまず頭がよいことです。これは学業成績が優秀であるという意味ではなく、何か問題がおきたときに、複雑な現状をすばやく分析し、適切な処置を取れるということです。ですから難しい仕事を任されても、きちんと成果を出しますので、社会的評価も高くなります。そのあたりで終わればいいのですが、周りにもそのような対応を期待するあまり、完璧主義者になってしまいます。このような性格の方に多いようです。

 しかし自分がそんな性格だから、いつもボーっとして、だらしない性格になろうなどと頑張る必要はありません。片頭痛の方の性格は社会の発展・維持に必要です。要は性格を変えるのではなく、片頭痛がおきそうな誘因を水際で防ぎ、それでだめなら頭痛のはじめにぱっと薬を飲むということです。少しの時間で結構ですから自分の片頭痛を見つめる時間に当ててください。

 

遺伝する片頭痛

 

 外来で片頭痛の患者さんに、ご両親のことを伺うとどちらかが頭痛で悩んでいるとお話されることがよくあります。

 一般に母親が片頭痛の場合約七十%、父親が片頭痛の場合約三十%の確率で、子供が片頭痛を発症するとの統計があります。両親が片頭痛の場合はなんと約九十%の確率です。このことから片頭痛は遺伝性の病気であることが伺われます。

 しかし原因遺伝子は単一ではなく、多くの遺伝子が関与しているようです。「遺伝性の病気」と言っても「体質が似る」という程度のことですので、ご心配されないで下さい。

 大変稀ですが、家族性片麻痺性片頭痛という病気があり、神経細胞の興奮に関係する遺伝子の異常であることが明らかとなっています。また遺伝子の異常によって起こる脳以外の病気で片頭痛を伴うものもあり、この観点から片頭痛に関係する遺伝子について研究が進んでいます。将来は遺伝子によって片頭痛をタイプ分けし、完全に予防できるような理想的な薬が開発されることを期待します。

 

週末になると痛むのはなぜ?

 

 片頭痛にはハッキリとした誘因があります。これを賢く避けることでかなり、頻度を下げることができます。誘因は大きく分けると①女性ホルモンの変化、②ストレス、③環境、④食べ物です。①については「なぜ女性に多いのか?」の章をお読みください。

 ストレスがない社会で暮らせたらどんなに楽だろうと思ったことはありませんか?長期休暇を取って南の島に民族大移動が起こるのはそのせいだと思います。南の島に住んでいる人はきっと頭痛など経験したことがないうらやましい人達でしょうね。しかし詳しく調べてみるとなんと素晴らしい自然に囲まれた天国のような島に住んでいる人でもわれわれと同じ頻度で片頭痛を感じているという報告があります。結局人間は生きてゆく限りストレスがあるのですね。要はストレスをなくすことに努力するのではなくて、ストレスをどうコントロールするかが大事なのです。

 仕事が忙しいとき、受験勉強の真っ最中など、一番ストレスがかかっているときはむしろ片頭痛は起きません。片頭痛がおきるのは仕事や家事が一段落した時などストレスから解放されたときです。これはそれまでの精神的緊張で収縮していた血管が拡張するためです。仕事が休みの週末にストレスから解放されて、頭痛が起こることが多いため「週末頭痛」という特別な名前がつけられています。楽しい彼氏とのドライブや家族旅行が行けなくなって悔しい思いをすることになります。

 この週末頭痛の予防ですが、仕事の忙しさのピークを週の中ほどに持ってきて、休みの前はなるべく忙しくしないで下さい。精神の緊張を急に強めたり、解放したりしないようにするためです。ウィークデーからストレスを徐々に発散させることが大事です。

 明日は休みだからと遅めの夕食をとったり、夜更けまでビデオを見たりして生活のリズムを崩さないで下さい。このときにアルコールを飲み過ぎたり、朝寝坊をしたりしてはいけません。寝不足も寝すぎも頭が痛くなります。つまり『夜更かしの朝寝坊と暴飲暴食』という状態が片頭痛を誘引します。やはり規則正しい生活が一番ですね。

 

片頭痛の予防法

 

 夜更かしや暴飲暴食などは自分の責任で避けれそうですが、仕事がどうしても忙しくなったり、昼間に人ごみの中で過ごさないといけないときなど、自分ではコントロールできないことも多いですね。そのような片頭痛が起きそうな原因が重なったときは、もっと積極的な予防策をとったほうがよいでしょう。

 毎日の生活では寝不足と寝すぎがない規則正しい生活を送ってください。仕事が忙しかった週末などは氷枕をして寝ると効果があります。

 またお風呂は温まると血管が拡張して片頭痛が起きやすくなりますから、シャワーですませることもいいでしょう。

 夏は日差しが強いので、日光で片頭痛が起きる人はサングラス(それも赤系のものが効果があります)をかけて外出してください。どうしても人ごみの中に入らないといけない場合は、外出前にエルゴタミン製剤を飲んでおくのもひとつの方法です。

 血圧を下げる薬の中には血管を拡げる作用を持つものがあります。降圧剤を飲み始めて片頭痛がひどくなった場合は医師と相談してください。

 仕事中に頭痛発作が起きそうで、薬を飲むことができないときには「気合をいれる」と交感神経系が緊張して血管が収縮するので、若干ですが効果が期待できます。

 血糖値が低下すると頭痛が起こりやすいので朝食はきちんと取りましょう。日曜日の朝寝坊をどうしてもしたい方は、一度おきて甘いものをちょっと食べて(歯を磨いて)寝てください。

 アルコールは血管を拡げて片頭痛を誘発しますので、控えてください。

 生理前後に規則正しく片頭痛発作が来る場合には、予防薬を飲むのもいいでしょう。

 旅行は寝不足、緊張そして違った環境などが誘因となって頭痛が起きやすくなります。無理のない旅行計画で、疲れをためないようにしてください。

 

片頭痛の特効薬と治療法

 

 片頭痛の治療薬としては以前よりエルゴタミン製剤がありました。しかしこれは前兆を感じたときに飲まないと効果がなく、飲むタイミングが難しくてあまり評判が良くありませんでした。欧米では十数年前より頭痛が起きてしまってからでも効果があるトリプタン製剤が使われていて、片頭痛の治療薬として定番となっていました。数年前からようやく日本でも保険で使えるようになり、片頭痛の治療がかなり進歩しました。片頭痛には基本的に市販の痛み止めはあまり効きませんので、いつもの痛みと諦めずに病院を受診してください。

 トリプタン製剤はセロトニンが血管に作用して収縮させる場所(セロトニン受容体)をブロックして血管の収縮を止めることで片頭痛を止めます。頭痛の絶頂期でも効果があるので、片頭痛の患者さんに好評です。しかしそこまでくると肩の張りや吐き気などの随伴症状も出てきますので、頭痛がとれても不快感は残ってしまいます。はやり頭痛の初期に服用したほうがよいでしょう。そのためには頭痛日記をつけて、自分の頭痛のパターンをしっかりつかんでおくことが大切です。

 この薬は血管を収縮させる作用が強いため、以前に心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがある人や、高血圧症のある方は副作用が出る可能性が高いため服用することができません。神経内科や脳神経外科の先生に聞いてください。

 

そのほかの片頭痛治療薬

 

 現在多くの痛み止めが販売されていますが、その化学成分のほとんどはアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンの三種類です。大部分の市販薬はそれらの合剤で、配合の程度が商品によって異なっているだけです。

 アセトアミノフェンは脳に直接働きかける解熱鎮痛薬です。安全性が高く、子どもや妊娠中の人が使用しても安全です。

 効能書きを無視して大量に飲む人がいるので、量を低めに設定しています。ですから、痛みを抑えられても、完全にゼロにすることはできません。薬を飲んで二時間安静にしていても痛みが治まらない場合は、効果がないものと思ってください。

 エルゴタミン製剤はトリプタン製剤が登場する前は唯一ともいえる片頭痛特効薬でした。拡張しようとする血管を収縮させて、片頭痛をとめます。しかし飲むタイミングが難しく、前兆のある人はその時に、前兆のない人は片頭痛の起こりはじめに飲まないと効果がありません。副作用として吐き気があります。また毎日連用すると反動で血管が拡張しやすくなり、薬剤誘発性の頭痛(慢性連日性頭痛)という厄介な頭痛に変わってしまいます。この薬も血管を収縮させることから、トリプタン製剤で述べたような病気の方は飲むことができません。

 片頭痛には吐き気をよく伴いますから、吐き気止めも処方されます。これは鎮痛薬と一緒に飲むとその吸収を高めてくれる働きもあり、一石二鳥です。

 どんな鎮痛剤でも、胃が荒れてしまいますので、胃薬を一緒に飲んだほうがよいでしょう。また薬が食道でとまってしまうと潰瘍を起こしたりしてよくありませんから、コップ一杯のお水と一緒にごっくんと飲んでください。また後で述べる慢性連日性頭痛にならないために、鎮痛薬は一ヶ月に十回までとしましょう。

 

片頭痛の予防薬

 

 片頭痛自体を予防する薬も開発されています。それはカルシウム拮抗薬、ベータアドレナリン遮断薬、抗セロトニン薬、抗うつ薬、抗てんかん薬などです。

 しかしこれらは頭痛の起こる回数を三割程度下げることができます。また前兆や吐き気も抑えられます。ただ最低一ヶ月以上は飲み続けなくては効果が得られません。三ヶ月以上飲んでも効果がないときには他の予防薬に切り替えてもらったほうがいいでしょう。

 

片頭痛の応急処置

 

 痛みが起こりそうな状況を賢く避けても、頭痛が起きるときがあります。その時に一番大切なのは頭痛の起こり始めのときにトリプタン製剤を飲むことです。トリプタン製剤は痛みが強くなってからでも効果がありますが、そのときにはすでに肩の凝りや吐き気なども出てきていますので、頭痛が治まってもほかのいやな症状が残ってしまいます。

 頭痛の起こり始めを見極めるひとつの目安は「目の周囲や目の奥の圧迫感」や「頭皮の違和感」がおきたときです。このときにトリプタン製剤を服用すると最大の効果が得られます。

 薬を飲んだらカーテンを閉めたくらい部屋で静かに横になります。しばらくうとうとすると頭痛は治まっているでしょう。職場で横になれないときにはいすにゆったりと座って静かに休憩を取りましょう。

 以上が一番お勧めの方法ですが、トリプタン製剤が手元になかったり、静かに横になれる状況にない場合は次善の策として下記をお勧めします。

 トリプタン製剤はないが、市販の頭痛薬がある場合は、発作が軽いうちに飲んでください。そうすれば、血管周囲の炎症が抑えられて発作が軽くなります。

 こめかみや目の周りなど痛むところをアイスノンやジェルシートで冷やしてください。冷やすことで血管が収縮して、痛みが軽くなります。冷やせない場合はこめかみを圧迫してずきずきしている血管を押さえたりマッサージすると多少の効果があります。

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